野の仏によせて
ずうっと昔から
こんな山の中で
ときには雪に埋もれ
ときには蔦にからまれ
ときには鳥の糞(ふん)をあび
日の光に照らされることもなく
何を祈り続けておわすのか
野の仏よ

あなたの祈りもむなしく
今日も地球のそこここで
人々は殺し合い
餓えに苦しみ
餓えに死に
貧困にあえぎ
貧困に死に
病に倒れても充分な薬もなく
病を癒す栄養も与えられず
さまざまな悩みに耳は傾けられず
自ら命を絶つものもいる

観世音菩薩よ
あなたは世の音を観(き)くという
世界中の人々の声を観き
苦しみ、哀しみにあえぐ人々の声を観き






POEMS 中村叶の詩
人々の苦悩を
自分のことのように感じ
人々の苦しみを
取り除かんと祈る

祈りは有効ですか
有効でなくとも祈るのですか

あぁ、観世音菩薩よ
おいたわしや
苦しみ、哀しみにあえぐ人々の声を観(き)き
それをわがことのように感じるがゆえに
まっすぐに座してはいられなくなったのですね

わたしはちっぽけな存在ですが
なにもできないかもしれませんが
観世音菩薩よ
あなたをまっすぐに座らせてさしあげられる世の中を
世界を
作るために
微力を尽くすと誓います

いつの日か
人々がいくさに死なず、傷つかず
餓えに苦しまず、貧困に死にもせぬ
そんな世界をつくるために
野の仏(野の仏のindexです)
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